リンダプターガーダクランプシステムは鉄骨の接合に使用する、ユニークなシステムです。
特長
構造部材に穴をあけずに接合可能です。
溶接のような、熱を伴う作業は不要です。
専用工具や熟練工を必要としません。
現場での位置合わせが自由に出来ます。
《注意事項》
構造物同士の取り付けには使用出来ません。
シャッターチャンス
各クランプの繰返し使用は出来ません。
①六州ボルト(強度区分8.8級または10.9級)
②各種クランプ:使用状況に合わせて、様々なタイプのクランプが用意
されています。
③パッキン類:接合する部材のフランジ厚さに合わせて適宜使用します。
④ロケーションプレート:ボルトの位置合わせのためのプレートです。
⑤各種クランプ
⑥ワッシャー:ボルト・ナットに合わせた強度のものを使用してください。
⑦六角ナット:(強度分8Tまたは10T)緩み対策や振動がかかる箇所
には、必要に応じて総み止めナットを使用してください。
Aタイプ Bタイプ
最も基本的なクランプです。 Aタイプは、ボルトの回り止めができる構造になっています。 Bタイプは、ナットが自由に回せる構造をしています。
LSGタイプ
引張荷重および滑り荷重に対する耐力が高いクランプです。 フランジの厚さや形状に合わせてテールが自動調整されます。
LRタイプ
薄いフランジの鋼材やレールの固定に適したクランプです。 フランジの厚さや形状に合わせてテールが自動調整される2体式です。
AAFタイプ
滑り(クランプに対して横方向) 荷重に対する耐力が高いクランプです。 フランジの厚さや形状に合わせてテールが自動調整される2体式です。
AFタイプ
滑り(クランプに対して横方向) 荷重に対する耐力が高いクランプです。 Aタイプと同様に、ボルトの回り止めができる構造になっています。
CFタイプ
滑り(クランプに対して横方向) 荷重に対する耐力が高いクランプです。 鋼材のフランジ端部の固定に最適な形状になっています。
ガーダクランプシステムは、様々な形状・寸法の鋼材に対応し、各種アプリケーションの接合に応えます。
梁と梁(引張荷重)
もっとも標準的な使用方法として、引張荷重を必要とする 梁と梁の接合に使用できます。
柱と梁 (滑り荷重)
滑り荷重を必要とする柱と梁等の垂直方向での 接合に使用できます。
傾いた梁と梁 (組合せ荷重)
引張荷重と滑り荷重を必要とする傾いた梁どうしの接合等、 様々な個所での使用が可能です。
機能別適合表
クランプタイブ | 平行 フランジ | テーバー フランジ | 引張荷重 | 滑り荷垂 | 長穴対応 | テール摂 烟整機能 |
---|---|---|---|---|---|---|
んタイプ 只5 | 〇 | 〇*1 | 〇 | 〇 *2 | X | X |
8タイプ 只5 | 〇 | 〇*1 | 〇 | 〇 *2 | X | X |
し30タイプ 円】 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
レロタイプ 臼5 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇を2 | 〇 | 〇 |
AAFタイプ 只]9 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
AFタイプ 只21 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | X |
^Fタイフ 只23 | 〇 | 〇 | 0 | 〇 | X | 〇 |
A・Bタイプ
■ Aタイプ
最も基本的なクランプです。 クランプ上面にはリセス (くぼみ) が入っています。ここに六角ボルトの対辺がはまり、回り止めになるように設計
■Bタイプ
Aタイプの形状とほぼ同じですが、上面にはリセス(くぼみ) が入っておらず、 ボルトやナットが自由に回せるように設計されています。
サイズ | 品番 | テール長さ V | T1 | T2 | X | Y | 幅 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Aタイプ | Bタイプ | |||||||
M8 | A-M8-M | B-M8-M | 4.0 | 8 | 4 | 8 | 16 | 20 |
M10 | A-M10-S | B-M10-S | 4.0 | 10 | 5 | 11 | 20 | 26 |
A-M10-M | B-M10-M | 5.0 | ||||||
A-M10-L | B-M10-L | 7.0 | ||||||
M12 | A-M12-S | B-M12-S | 4.5 | 12 | 6 | 13 | 26 | 29 |
A-M12-M | B-M12-M | 6.0 | ||||||
A-M12-L | B-M12-L | 9.5 | ||||||
M16 | A-M16-S | B-M16-S | 5.5 | 16 | 8 | 16 | 30 | 36 |
A-M16-M | B-M16-M | 8.0 | ||||||
A-M16-L | B-M16-L | 11.0 | ||||||
M20 | A-M20-S | B-M20-S | 7.0 | 20 | 10 | 19 | 36 | 46 |
A-M20-M | B-M20-M | 10.0 | ||||||
A-M20-L | B-M20-L | 12.5 | ||||||
M24 | A-M24-S | B-M24-S | 9.0 | 24 | 12 | 25 | 48 | 55 |
A-M24-M | B-M24-M | 12.0 | ||||||
A-M24-L | B-M24-L | 16.0 |
● 材質、表面 処理
(1)材質:可鍛鋳鉄……………BS EN 1562
(2)表面処理:電気亜鉛めっき (ご希望により、各種表面処理が可能です。)
● クランプの許容荷重
A・Bタイプの許容荷重は右表の通りとなっています。 注
(1)許容引張荷重はボルト1本当りの値です。(安全率5)
(2) 許容滑り荷重はボルト2本当りの値です。(安全率5)
サイズ | 引張(kN) | せん断(kN) |
---|---|---|
M8 | 1.0 | — |
M10 | 1.5 | — |
M12 | 5.8 | 0.7 |
M16 | 7.3 | 1.5 |
M20 | 14.7 | 3.0 |
M24 | 19.7 | 4.5 |
●締付けトルク
(1) ボルトは強度区分8.8級または 10.9級を使用してください。
(2) ナット、ワッシャーもボルトに合った強度のものを使用してください。 M8 6
3) 緩み対策として振動のかかる箇所には、必要に応じて緩み止めナットを使用 してください。
(4) 施工時には、右表のトルクにて締め付けてください。
サイズ | 締付トルク(N・m) |
---|---|
M8 | 6 |
M10 | 20 |
M12 | 69 |
M16 | 147 |
M20 | 285 |
M24 | 491 |
●テール
A・Bタイプのテール長さにはS (短)、M(中)、L(長)の3 種類があり、接合する部材のフランジ厚さに合わせて選択す るようになっています。
また、クランプ裏面にはそれぞれのテール長さが識別できる マークが入っています (右図参照)。
●パッキン類
パッキン類は、接合する部材のフランジ厚さに対して、テール長さが合わないときに使用するスペーサーです。 テール長さが合っていないと、鋼材とテール間にすき間ができ、充分なクランプ力が発揮できません。
パッキン類には、以下の3種類が用意されています。
サイズ | 品 番 | 厚さ丁 | X | Y | 幅 |
---|---|---|---|---|---|
M8 | CW-M8 | 2.0 | 9.5 | 4 | 19 |
P1S-M8 | 4.0 | 10.0 | 4 | 21 | |
P2S-M8 | 8.0 | ||||
M10 | CW-M10 | 2.0 | 14.0 | 5 | 25 |
P1S-M10 | 5.0 | 13.0 | 5 | 24 | |
P2S-M10 | 10.0 | ||||
M12 | CW-M12 | 2.5 | 19.5 | 6 | 31 |
P1S-M12 | 6.0 | 16.0 | 6 | 30 | |
P2S-M10 | 12.0 | ||||
M16 | CW-M16 | 3.0 | 17.5 | 8 | 38 |
P1S-M16 | 8.0 | 21.0 | 8 | 35 | |
P2S-M16 | 16.0 | ||||
M20 | CW-M20 | 4.0 | 22.0 | 10 | 44 |
P1S-M20 | 10.0 | 23.0 | 10 | 43 | |
P2S-M20 | 20.0 | ||||
M24 | CW-M24 | 4.0 | 29.0 | 12 | 57 |
P1S-M24 | 12.0 | 32.0 | 12 | 54 | |
P2S-M24 | 24.0 |
■テール・パッキン組合せ表
フランジ 厚さ | M10 | M12 | M16 | M20 | M24 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
M | S | CW | M | S | CW | M | S | CW | ||
5mm | M | 不要 | S | 不要 | S | 不要 | 使用不可 | 使用不可 | ||
6mm | S | CW | M | 不要 | S | 不要 | 使用不可 | 使用不可 | ||
7mm | L | 不要 | S | CW | M | 不要 | S | 不要 | 使用不可 | |
8mm | S | CW×2 | S | CW | M | 不要 | S | 不要 | 使用不可 | |
9mm | S | P1S | M | CW | S | CW | M | 不要 | S | 不要 |
10mm | M | P1S | L | 不要 | L | 不要 | M | 不要 | S | 不要 |
11mm | L | CW×2 | M | CW×2 | L | 不要 | S | CW | M | 不要 |
12mm | L | P1S | L | CW | S | CW×2 | S | CW | M | 不要 |
13mm | L | CW×3 | S | CW、P1S | S | P1S | L | 不要 | S | CW |
14mm | S | P2S | M | CW×3 | L | CW | M | CW | S | CW |
15mm | M | P2S | L | CW×2 | S | CW×3 | S | CW×2 | L | 不要 |
16mm | S | CW、P2S | L | P1S | M | P1S | S | CW×2 | L | 不要 |
17mm | L | P2S | M | CW×2、P1S | L | CW×2 | S | P1S | S | CW×2 |
18mm | S | CW×2、P2S | M | P2S | L | CW×2 | M | CW×2 | S | CW×2 |
19mm | S | P1S、P2S | S | CW、P2S | L | P1S | S | CW×3 | 使用不可 | |
20mm | M | P1S、P2S | S | CW、P2S | L | CW×3 | M | P1S | L | CW |
21mm | L | CW×2、P2S | M | CW、P2S | L | CW×3 | S | CW、P1S | S | P1S |
22mm | L | P1S、P2S | L | P2S | L | CW、P1S | M | CW×3 | S | P1S |
23mm | L | P1S、P2S | M | CW×2、P2S | L | CW、P1S | L | P1S | M | P1S |
24mm | S | P2S×2 | M | P1S、P2S | M | P2S | M | CW、P1S | M | P1S |
25mm | L | CW、P1S、P2S | S | CW、P1S、P2S | L | CW×2、P1S | S | CW×2、P1S | S | CW、P1S |
26mm | S | CW、P2S×2 | S | CW、P1S、P2S | L | CW×2、P1S | S | CW×2、P1S | S | CW、P1S |
27mm | M | CW、P2S×2 | L | CW×2、P2S | L | P2S | S | P2S | 使用不可 | |
28mm | S | CW×2、P2S×2 | L | P1S、P2S | S | CW×2、P2S | M | CW×2、P1S | L | P1S |
29mm | S | P1S、P2S×2 | M | CW×2、P1S、P2S | L | CW×3、P1S | M | CW×2、P1S | S | CW×2、P1S |
30mm | M | P1S、P2S×2 | M | P2S×2 | L | CW、P2S | M | P2S | S | CW×2、P1S |
S、M、L: | テール長さ(クランプ品番の末尾の記号) |
CW: | クリップワッシャー (複数使用の場合、”×2″、”×3″のように表記) |
P1S: | パッキン小(複数使用の場合、” ×2″ 、”×3″ のように表記) |
P2S: | パッキン大(複数使用の場合、” ×2″ 、”×3″ のように表記) |
■注意点
(1)使用ボルトはJIS B 1180六角ボルトを使用してください。
JIS B 1186高力ボルトは頭部二面幅が大きく、リセス内に納まりません。
(2)フランジ上面または下面に対してボルトが垂直になるように取付けてください。
(3)接合する部材のフランジ厚さに合わせてテール長さやパッキン類を下のような関係になるよう選定してください。
(4)フランジに勾配の付いた部材の接合には、以下の点に注意してください。
・勾配の角度が5°を超えるものには使用しないでください。
(参考:LRタイプは15°まで、AF、AAF、LSGタイプは10°まで使用できます)
・テール、パッキンの選定時は、フランジ端部の厚さをフランジ厚さとしてください。
(5)滑り(クランプに対して横方向)の荷重がかかる場合には、必ず2本以上のボルトを使用して接合してください。
A・Bタイプ用 ロケーションプレート
右表にA・Bタイプ用 ロケーションプレートの寸法・仕様を示します。
このプレートは、部材を接合する際の重要な要素です。
◎ロケーションプレート
ロケーションプレートは、接合する2体の鋼材間にセットし、ボルトの位置合わせとクランプのテールの支持に使用します。
サイズ | 穴径D | 厚さt | HP1 | W1 (最小) | HP2 | W2 (最小) |
---|---|---|---|---|---|---|
M8 | 9 | 9 | BW1+9 | BW1+36 | BW2+9 | BW2+36 |
M10 | 11 | 9 | BW1+11 | BW1+44 | BW2+11 | BW2+44 |
M12 | 14 | 9 | BW1+14 | BW1+54 | BW2+14 | BW2+54 |
M16 | 18 | 12 | BW1+18 | BW1+70 | BW2+18 | BW2+70 |
M20 | 22 | 12 | BW1+22 | BW1+88 | BW2+22 | BW2+88 |
M24 | 26 | 16 | BW1+26 | BW1+104 | BW2+26 | BW2+104 |
■使用例
■A・Bタイプ用 エンドプレート
右表にA・Bタイプ用 エンドプレートの寸法・仕様を示します。
このプレートは、部材を接合する際の重要な要素です。
◎エンドプレート
エンドプレートは、予めプレートに溶接された支持フレームまたはブラケットと鋼材を接合する際に、ボルトの位置合わせとクランプのテールの支持に使用します。
サイズ | 穴径D | 厚さt ※ | HP1 | W1 (最小) | HP2 (最小) | W2 (最小) |
---|---|---|---|---|---|---|
M8 | 9 | 12 | BW1+9 | BW1+36 | 40 | HP2+40 |
M10 | 11 | 12 | BW1+11 | BW1+44 | 50 | HP2+40 |
M12 | 14 | 12 | BW1+14 | BW1+54 | 60 | HP2+50 |
M16 | 18 | 16 | BW1+18 | BW1+70 | 70 | HP2+60 |
M20 | 22 | 22 | BW1+22 | BW1+88 | 90 | HP2+70 |
M24 | 26 | 25 | BW1+26 | BW1+104 | 110 | HP2+90 |
材質はSS400以上の強度とします。
※エンドプレートがアプリケーションの設計基準を満たさない場合は、必ず厚み・材料強度の再検討をお願いします。
■使用例
LSGタイプ
LSGクランプは、テール先端部の鍵爪効果により引張荷重および滑り荷重に対する耐力が高いクランプです。
また、鋼材のフランジの厚さや形状に合わせてテール長を自動調整する構造になっています。
■寸法表
mm
サイズ | 品番 | テール調整幅 V | T | Y | X |
---|---|---|---|---|---|
M12 | LSG-M12 | 3~20 | 17~23 | 16~22 | 18~29 |
M16 | LSG-M16 | 3~25 | 20~28 | 22~25 | 27~37 |
接合する部材のフランジ厚さがテールの調整幅を超える場合は、パッキンAFP2(10mm厚)を使用して調整してください。
◎パッキン
■材質、表面処理
- (1)材質:球状黒鉛鋳鉄……BS EN 1563(JIS G 5502相当)
- (2)表面処理:溶融亜鉛めっき
■クランプの許容荷重
LSGタイプの許容荷重は右表の通りとなっています。
- (1)許容引張荷重はボルト1本当りの値です。(安全率5)
- (2) 許容滑り荷重はボルト2本当りの値です。(安全率2)
※許容滑り荷重を示す値は、LSGおよびロケーションプレートが0.1mm以上滑った時点の荷重をベースに設定。
サイズ | 引張 | 滑り※ |
---|---|---|
M12 | 7.0 | 2.0 |
M16 | 10.0 | 3.0 |
■締付けトルク
- (1)ボルトは強度区分8.8級または10.9級を使用してください。
- (2)ナット、ワッシャーもボルトに合った強度のものを使用してください。
- (3)施工時には、右表のトルクにて締め付けてください。
サイズ | 締付けトルク |
---|---|
8.8級または10.9級 | |
M12 | 80 |
M16 | 200 |
■LSGタイプ用 ロケーションプレート
右表にLSGタイプ用 ロケーションプレートの寸法・仕様を示します。
このプレートは、部材を接合する際の重要な要素です。
◎ロケーションプレート
ロケーションプレートは、接合する2体の鋼材間にセットし、ボルトの位置合わせとクランプのテールの支持に使用します。
サイズ | 穴径D | 穴ピッチ | プレート幅 | 厚さ |
---|---|---|---|---|
M12 | 14 | HP1=BW1+14 | W1=BW1+80 | 12 |
HP2=BW2+14 | W2=BW2+80 | |||
M16 | 18 | HP1=BW1+18 | W1=BW1+100 | 16 |
HP2=BW2+18 | W2=BW2+100 |
材質はSS400以上の強度とします。
■使用例
■LSGタイプ用 エンドプレート
右表にLSGタイプ用 エンドプレートの寸法・仕様を示します。
このプレートは、部材を接合する際の重要な要素です。
◎エンドプレート
エンドプレートは、予めプレートに溶接された支持フレームまたはブラケットと鋼材を接合する際に、ボルトの位置合わせとクランプのテールの支持に使用します。
サイズ | 穴径D | 穴ピッチ | プレート幅 | 厚さ |
---|---|---|---|---|
M12 | 14 | HP1=BW1+14 | W1=BW1+80 | 12 |
HP2=80 | W2=HP2+60 | |||
M16 | 18 | HP1=BW1+18 | W1=BW1+100 | 16 |
HP2=110 | W2=HP2+80 |
材質はSS400以上の強度とします。
※エンドプレートがアプリケーションの設計基準を満たさない場合は、必ず厚み・材料強度の再検討をお願いします。
■注意点
- (1)フランジに勾配の付いた部材の接合には、勾配の角度が10°を超えるものには使用しないでください。
- (2)滑り(クランプに対して横方向)の荷重がかかる場合には、必ず2本以上のボルトを使用して接合してください。
■使用例
LRタイプ
LRタイプは、本体とサドルに分かれた2体構造のクランプです。
この構造により、接合する部材のフランジ厚さ・形状に合わせて自動調節されるタイプです。
また、LRタイプは鉄骨の構造のみならず、レール等の接合にも使用でき、適応範囲の広いタイプです。
■寸法表
サイズ | 品番 | テール調整幅 V | Y | X | T | 幅 |
---|---|---|---|---|---|---|
M10 | LR-M10 | 3~10 | 21~24 | 24~26 | 21~24 | 33 |
M12 | LR-M12 | 3~12 | 26~29 | 25~31 | 25~29 | 39 |
M16 | LR-M16 | 3~16 | 30~35 | 34~37 | 30~36 | 46 |
M20 | LR-M20 | 3~20 | 42~49 | 46~51 | 41~48 | 57 |
M24 | LR-M24 | 3~24 | 47~57 | 52~58 | 44~54 | 76 |
■材質、表面処理
- (1)材質:可鍛鋳鉄……BS EN 1562(JIS G 5705相当)
- (2)表面処理:電気亜鉛めっき(ご希望により、各種表面処理が可能です。)※LR-M10は溶融亜鉛めっきのみ
■クランプの許容荷重
LRタイプの許容荷重は右表の通りとなっています。
- (1)許容引張荷重はボルト1本当りの値です。(安全率5)
- (2)許容滑り荷重はボルト2本当りの値です。(安全率5)
サイズ | 引張 | 滑り |
---|---|---|
M10 | 1.5 | – |
M12 | 5.8 | 0.9 |
M16 | 8.5 | 1.7 |
M20 | 14.7 | 3.0 |
M24 | 19.7 | 4.5 |
(注)ボルト強度区分:8.8
■締付けトルク
- (1)ボルトは強度区分8.8級または10.9級を使用してください。
- (2)ナット、ワッシャーもボルトに合った強度のものを使用してください。
- (3)緩み対策として振動のかかる箇所には、必要に応じて緩み止めナットを使用してください。
- (4)施工時には、右表のトルクにて締め付けてください。
サイズ | 締付けトルク |
---|---|
8.8級または10.9級 | |
M10 | 20 |
M12 | 69 |
M16 | 147 |
M20 | 285 |
M24 | 491 |
■サドル
サドルの向きに注意してください。
■注意点
- (1)接合する部材のフランジ厚さがテール調整幅を超える場合は、ロングパッキンP1LまたはP2L(次項参照)を使用して調整してください。
- (2)フランジに勾配の付いた部材の接合には、以下の点に注意してください。
・勾配の角度が15°を超えるものには使用しないでください。
(参考:A・Bタイプは5°まで、AFタイプは10°までの範囲です)
・テール、パッキンの選定時は、フランジ端部の厚さをフランジ厚さとしてください。 - (3)滑り(クランプに対して横方向)の荷重がかかる場合には、必ず2本以上のボルトを使用して接合してください。
ロングパッキン
パッキンは、LRタイプ専用のものとなります。
■寸法表
サイズ | 品番 | 厚さT | X | Y | 幅 |
---|---|---|---|---|---|
M10 | P1L-M10 | 5 | 24 | 5 | 24 |
P2L-M10 | 10 | ||||
M12 | P1L-M12 | 6 | 32 | 6 | 30 |
P2L-M12 | 12 | ||||
M16 | P1L-M16 | 8 | 40 | 8 | 35 |
P2L-M16 | 16 | ||||
M20 | P1L-M20 | 10 | 47 | 10 | 43 |
P2L-M20 | 20 | ||||
M24 | P1L-M24 | 12 | 64 | 12 | 54 |
P2L-M24 | 24 |
■LRタイプ用 ロケーションプレート
右表にLRタイプ用 ロケーションプレートの寸法・仕様を示します。
このプレートは、部材を接合する際の重要な要素です。
◎ロケーションプレート
ロケーションプレートは、接合する2体の鋼材間にセットし、ボルトの位置合わせとクランプのテールの支持に使用します。
サイズ | 穴径D | 厚さt | HP1 | W1 (最小) | HP2 | W2 (最小) |
---|---|---|---|---|---|---|
M10 | 11 | 12 | BW1+11 | BW1+66 | BW2+11 | BW2+66 |
M12 | 14 | 12 | BW1+14 | BW1+81 | BW2+14 | BW2+81 |
M16 | 18 | 16 | BW1+18 | BW1+105 | BW2+18 | BW2+105 |
M20 | 22 | 22 | BW1+22 | BW1+132 | BW2+22 | BW2+132 |
M24 | 26 | 22 | BW1+26 | BW1+156 | BW2+26 | BW2+156 |
材質はSS400以上の強度とします。
■使用例
■LRタイプ用 エンドプレート
右表にLRタイプ用 エンドプレートの寸法・仕様を示します。
このプレートは、部材を接合する際の重要な要素です。
◎エンドプレート
エンドプレートは、予めプレートに溶接された支持フレームまたはブラケットと鋼材を接合する際に、ボルトの位置合わせとクランプのテールの支持に使用します。
サイズ | 穴径D | 厚さt※ | HP1 | W1 (最小) | HP2 (最小) | W2 (最小) |
---|---|---|---|---|---|---|
M10 | 11 | 16 | BW1+11 | BW1+66 | 70 | HP2+50 |
M12 | 14 | 16 | BW1+14 | BW1+81 | 80 | HP2+60 |
M16 | 18 | 22 | BW1+18 | BW1+105 | 100 | HP2+70 |
M20 | 22 | 25 | BW1+22 | BW1+132 | 120 | HP2+90 |
M24 | 26 | 25 | BW1+26 | BW1+156 | 150 | HP2+110 |
材質はSS400以上の強度とします。
※エンドプレートがアプリケーションの設計基準を満たさない場合は、必ず厚み・材料強度の再検討をお願いします。
■使用例
AAFタイプ
AAFタイプは、滑り(クランプに対して横方向)荷重に対する耐力が高いクランプです。
クランプボディとロッキング・ワッシャーの2体構造になっており、接合する部材のフランジの厚さや形状に合わせてテールが自動調整されます。
■寸法表
サイズ | 品番 | テール調整幅 V | T | Y | X | 幅 |
---|---|---|---|---|---|---|
M12 | AAF-M12 | 5~26 | 26~35 | 25~34 | 27~49 | 41 |
M16 | AAF-M16 | 6~30 | 35~46 | 34~50 | 31~58 | 56 |
M20 | AAF-M20 | 6~40 | 52~64 | 48~78 | 49~64 | 77 |
接合する部材のフランジ厚さがテールの調整幅を超える場合は、パッキンAFP1(5mm厚)とAFP2(10mm厚)を使用して調整してください。
AAF-M20でのパッキン使用時は、パッキンAAFP3-M20(20mm厚)を使用してください。
■材質、表面処理
- (1)材質:球状黒鉛鋳鉄……BS EN 1563(JIS G 5502相当)
- (2)表面処理:溶融亜鉛めっき
■クランプの許容荷重
AAFタイプの許容荷重は下表の通りとなっています。
- (1)許容引張荷重はボルト1本当りの値です。(安全率4.5)
- (2) 許容滑り荷重はボルト2本当りの値です。(安全率2)
品番 | ボルト | 引張 | 滑り※1 | ||
---|---|---|---|---|---|
サイズ | 強度区分 | 塗装鋼板※2 | 溶融亜鉛めっき鋼板 | ||
AAF-M12 | M12 | 8.8 | 8.5 | 3.4 | 3.9 |
AAF-M16 | M16 | 8.8 | 16.0 | 8.0 | 10.0 |
AAF-M20 | M20 | 8.8 | 26.3 | 13.0 | 16.0 |
AAF-M12 | M12 | 10.9 | 10.0 | 4.0 | 5.2 |
AAF-M16 | M16 | 10.9 | 19.5 | 11.0 | 12.0 |
AAF-M20 | M20 | 10.9 | 30.0 | 20.0 | 25.0 |
※1 許容滑り荷重を示す値は、AAFおよびロケーションプレートが0.1mm以上滑った時点の荷重をベースに設定。
※2 ショットブラストおよび塗装鋼板。
■締付けトルク
- (1)ボルトは強度区分8.8級または10.9級を使用してください。
- (2)ナット、ワッシャーもボルトに合った強度のものを使用してください。
- (3)緩み対策や振動のかかる箇所には、必要に応じて緩み止めナットを使用してください。
- (4)施工時には、右表のトルクにて締め付けてください。
サイズ | 締付けトルク | |
---|---|---|
8.8級 | 10.9級 | |
M12 | 90 | 130 |
M16 | 240 | 300 |
M20 | 470 | 647 |
■注意点
- (1)フランジに勾配の付いた部材の接合には、勾配の角度が10°を超えるものには使用しないでください。
- (2)滑り(クランプに対して横方向)の荷重がかかる場合には、必ず2本以上のボルトを使用して接合してください。
■使用例
AFタイプ
AFタイプは、滑り(クランプに対して横方向)荷重に対する耐力が高いタイプのクランプです。
クランプの厚さ(下図T2寸法)が厚く、その分高いトルクで締め付けられます。
また、ノーズ裏面には、縦に溝が入っており、この効果で滑り方向の耐力が高くなります。
Aタイプと同様に上面にはリセスが入っており、ボルトの回り止めになる構造になっています。
■寸法表
サイズ | 品番 | テール長さ V | T1 | T2 | X | Y | 幅 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
M12 | AF-M12-S | 5.0 | 22.0 | 17.0 | 27.0 | 27.0 | 39.0 |
AF-M12-M | 12.5 | ||||||
M16 | AF-M16-S | 8.0 | 27.0 | 22.0 | 37.0 | 35.0 | 49.0 |
AF-M16-M | 15.0 | ||||||
M20 | AF-M20-S | 10.0 | 31.0 | 25.0 | 39.0 | 40.0 | 56.0 |
AF-M20-M | 18.0 |
■材質、表面処理
- (1)材質:球状黒鉛鋳鉄……BS EN 1563(JIS G 5502相当)
- (2)表面処理:溶融亜鉛めっき
■クランプの許容荷重
AFタイプの許容荷重は下表の通りとなっています。
- (1)許容引張荷重はボルト1本当りの値です。(安全率5)
- (2) 許容滑り荷重はボルト2本当りの値です。(安全率2)
品番 | ボルト | 引張 | 滑り※1 | ||
---|---|---|---|---|---|
サイズ | 強度区分 | 塗装鋼板※2 | 溶融亜鉛めっき鋼板 | ||
AF-M12 | M12 | 8.8 | 8.5 | 3.4 | 3.9 |
AF-M16 | M16 | 8.8 | 16.0 | 8.0 | 10.0 |
AF-M20 | M20 | 8.8 | 26.3 | 13.0 | 16.0 |
AF-M12 | M12 | 10.9 | 10.0 | 4.0 | 5.2 |
AF-M16 | M16 | 10.9 | 19.5 | 11.0 | 12.0 |
AF-M20 | M20 | 10.9 | 30.0 | 20.0 | 25.0 |
※1 許容滑り荷重を示す値は、AFおよびロケーションプレートが0.1mm以上滑った時点の荷重をベースに設定。
※2 ショットブラストおよび塗装鋼板。
■締付けトルク
- (1)ボルトは強度区分8.8級または10.9級を使用してください。
- (2)ナット、ワッシャーもボルトに合った強度のものを使用してください。
- (3)緩み対策として振動のかかる箇所には、必要に応じて緩み止めナットを使用してください。
- (4)施工時には、右表のトルクにて締め付けてください。
サイズ | 締付けトルク | |
---|---|---|
8.8級 | 10.9級 | |
M12 | 90 | 130 |
M16 | 240 | 300 |
M20 | 470 | 647 |
■専用アクセサリー
- 1.アダプターワッシャー(AFW)
- AFタイプのリセスにはめ込み、上面を平面にしてボルトやナットが回せるようにするための部品です。(品番:AFW-M12、M16、M20)
- 2.パッキン類
- パッキン類はAFタイプ専用のものを使用します。
サイズ | 品番 | 厚さ T | X | Y | 幅 |
---|---|---|---|---|---|
M12 | AFCW-M12 | 2.0 | 33.0 | 7.0 | 40 |
AFP1-M12 | 5.0 | 33.0 | 7.0 | 40 | |
AFP2-M12 | 10.0 | ||||
M16 | AFCW-M16 | 2.0 | 40.0 | 8.0 | 50 |
AFP1-M16 | 5.0 | 42.0 | 8.0 | 52 | |
AFP2-M16 | 10.0 | ||||
M20 | AFCW-M20 | 2.0 | 40.5 | 9.5 | 55 |
AFP1-M20 | 5.0 | 45.5 | 9.5 | 56 | |
AFP2-M20 | 10.0 |
■テール・パッキン組合せ表
フランジ厚さ | クランプのサイズ | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
M12 | M16 | M20 | ||||
5mm | S | 不要 | – | – | ||
6mm | S | 不要 | – | – | ||
7mm | S | CW | S | 不要 | – | |
8mm | S | CW | S | 不要 | – | |
9mm | S | CW×2 | S | 不要 | S | 不要 |
10mm | S | P1 | S | CW | S | 不要 |
11mm | S | CW×3 | S | CW | S | 不要 |
12mm | S | CW、P1 | S | CW×2 | S | CW |
13mm | M | 不要 | S | P1 | S | CW |
14mm | M | CW | S | CW×3 | S | CW×2 |
15mm | S | P2 | M | 不要 | S | P1 |
16mm | M | CW×2 | M | 不要 | S | CW×3 |
17mm | M | P1 | M | CW | M | 不要 |
18mm | M | P1 | S | P2 | M | 不要 |
19mm | M | CW、P1 | M | P1 | M | 不要 |
20mm | S | P1、P2 | M | P1 | M | CW |
21mm | M | CW×2、P1 | M | P1 | M | CW、P1 |
22mm | M | CW×2、P1 | M | CW、P1 | M | CW×2 |
23mm | M | P2 | M | CW、P1 | M | P1 |
24mm | M | CW、P2 | M | P2 | M | CW×3 |
25mm | S | P2×2 | M | P2 | M | CW、P1 |
S、W: | テール長さ(クランプ品番の末尾の記号) |
CW: | クリップワッシャー (複数使用の場合、“×2”、“ ×3”のように表記) |
P1: | パッキン小(複数使用の場合、“×2”、“ ×3”のように表記) |
P2: | パッキン大(複数使用の場合、“×2”、“ ×3”のように表記) |
右表は一般的なサイズのみの組合せとなっています。これ以外の組合せに関しましては弊社までお問い合わせください。
■注意点
(1)使用ボルトはJIS B 1180六角ボルトを使用してください。
JIS B 1186高力ボルトは頭部二面幅が大きく、リセス内に納まりません。
(2)フランジ上面または下面に対してボルトが垂直になるように取付けてください。
(3)接合する部材のフランジ厚さに合わせてテール長さやパッキン類を下のような関係になるよう選択してください。
フランジ厚さ=テール長さまたはフランジ厚さ=テール長さ+パッキン類厚さの合計
(注)《フランジ厚さ》-《テール長さ》=0~1mmが許容範囲です。
(4)フランジに勾配の付いた部材の接合には、以下の点に注意してください。
・勾配の角度が10°を超えるものには使用しないでください。
(参考:A・Bタイプは5°までの範囲です。また、LRタイプは15°まで使用できます)
・テール、パッキンの選定時は、フランジ端部の厚さをフランジ厚さとしてください。
(5)滑り(クランプに対して横方向)の荷重がかかる場合には、必す2本以上のボルトを使用して接合してください
CFタイプ
CFタイプは、滑り(クランプに対して横方向)荷重に対する耐力が高いタイプのクランプです。
フランジの端部に引っ掛ける形で接合するクランプです。
また、ノーズ裏面の縦溝及び「リアクションレッグ」の効果により、滑り方向の耐力が高くなります。
上面の「LlNDAPTER」マークでボルトの共回りを防止します。また、ワッシャーを使用すると、ボルトまたはナットが回せるようになります。
■寸法表
サイズ | 品番 | T | t | X | Y | 幅 |
---|---|---|---|---|---|---|
M12 | CF-M12 | 21~29 | 6~13 | 14 | 32 | 46 |
M16 | CF-M16 | 25~33 | 8~16 | 18 | 44 | 56 |
M20 | CF-M20 | 30~41 | 10~19 | 22 | 53 | 65 |
■材質、表面処理
- (1)材質:球状黒鉛鋳鉄……BS EN 1563(JIS G 5502相当)
- (2)表面処理:溶融亜鉛めっき
■組合せ
CFタイプでは、組合わせるクランプにより、許容荷重及び締付けトルクが変わります。
Aタイプとの組合せ
→Aタイプの許容荷重及び締付けトルク
AFタイプとの組合せ
→AFタイプの許容荷重及び締付けトルク
CFタイプ単独
→CFタイプの許容荷重及び締付けトルク